生きててよかった
さくらの映画レビューのお時間です!
今日は先週5月13日(金9から公開されている映画「生きてて良かった」をレビューします!
「生きてて良かった」 日本公開日:2022/5/13 監督:鈴木太一 キャスト:木幡竜 鎌滝恵利 今野浩喜 |
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あらすじ
ドクターストップによって強制的に引退を迫られたプロボクサー楠木創太。
引退を機に、恋人の幸子と結婚し、新しい生活をスタートさせるが、社会では全く役に立たず厳しい現実を痛感させられる。
そんなある日、創太は自身のファンだと名乗る謎の男から大金を賭けて戦う、欲望うずめく地下格闘技へのオファーを受けることに-。
(新宿武蔵野館 公式サイトより)
見どころ ①もどかしい生き様
映像が綺麗でした。その分、登場人物全員のままならない心情がものすごくまっすぐ伝わってきました。「こうなればいいのに」という方には絶対に行ってくれない、世界の全てが望まぬ方向に転がるのを、じっと黙って見ている___ことなんてあまりにも苦しすぎるから、殴りかかる。殴り続ける。本能と対極にあるはずの冷静な冷めた部分を、本当でぐちゃぐちゃにする。泥の中でもがく様を見ているようなもどかしさと、激しい熱意を感じました。その熱意の強さが、終わりのカタルシスにも通じているように感じます。
はじめあらすじだけ聞いたときは正直、自分にはハマらないかもと思っていたのですが、しっかりのめり込みました。フラストレーションやその不合理な行動との結びつき、感情の動きが非常に美しく描かれていて、苦しいものばかりのはずなのに、不思議と心地よく観れる素敵な映画でした。「生きる」ということへの強い肯定を感じられる、そんな映画です。
本作の見どころ ②キャスト
もちろん主演の木幡竜さんはいわずもがなだったのですが、個人的に驚いたのは元キングオブコメディの今野浩喜さん!演技?!と思ったのですが、「売れない役者」という役で、実際に全ての言動が絶妙にやや臭いというか”芝居掛かった”印象。これがもう健ちゃんの役にものすごくぴったり!しかも彼自身の持つコミカルな空気が合間って、ややもすると暗いテーマに足を突っ込みかねないこの作品を終始明るくしてくれていました。すごい。で、それだけ芝居掛かってるのに、自転車に乗りながら叫ぶあるワンシーンは、しっかり健ちゃんの心からの叫びになってるんです。正直とってもびっくりしました。これ以上ないはまり役!なのではないでしょうか?さえないけれど愛嬌がある、どうしようもないやつだけど芯の通った、ものすごく愛しいキャラクターでした。さくらは彼に出会えただけでもこの映画を観て良かったと感じるほど、素敵なキャラでした。健ちゃんの奥様もなんかクールなのにユーモラスですごく素敵なんですよね。長井短さん。素晴らしかったです。
おわりに
映画「生きててよかった」は現在絶賛公開中!ぜひ、劇場へ!