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映画レビュー

「十三人の刺客」〜男たちの死に様〜

家中の布を冬物に交換しました。もう夏には戻れないさくらです。
本日はなんと!国内外の数々の賞を受賞した楽映舎制作映画「十三人の刺客」(’10)について、さくらが舎長に直接お話を伺って来ました!
本作はさくらも公開当時劇場に観に行った思い入れのある作品です。
ネタバレなしなのでこれから観る人もご安心を。


「十三人の刺客」
日本公開日:2010/9/25
監督:三池崇史
キャスト:役所広司
山田孝之
松方弘樹

第67回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品作品
2011WAFCA AWARD NOMINEES外国語映画部門ノミネート
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 外国語映画トップ5選出
ファンタジア・フェスティバル 観客賞部門 長編アジア映画金賞
Satellite Awards Nominations Announced外国語映画部門ノミネート
第34回日本アカデミー賞 優秀作品賞・優秀監督賞・優秀脚本賞・優秀主演男優賞
優秀音楽賞・最優秀撮影賞・最優秀照明賞・最優秀美術賞・最優秀録音賞・優秀編集賞
シッチェス・カタロニア国際映画部門観客賞・最優秀美術賞
第23回日刊スポーツ映画大賞 監督賞・助演男優賞
第32回ヨコハマ映画祭・2010年日本映画ベストテン第1位
第65回毎日映画コンクール 監督賞・男優助演賞・録音賞
第65回日本放送映画藝術大賞 最優秀助演男優賞・最優秀美術賞・最優秀録音賞
最優秀メイクアップ賞・優秀作品賞・優秀監督賞・優秀主演男優賞・優秀撮影賞
優秀音楽賞・優秀照明賞・優秀編集賞・優秀衣裳デザイン賞・優秀視覚効果賞
優秀音響効果賞
第5回アジア・フィルム・アワード 最優秀美術賞      他…

 

あらすじ

江戸時代末期、邪智暴虐の限りを尽くす暴君 明石藩主・松平斉韶(稲垣吾郎)を暗殺すべく、島田新左衛門(役所広司)は刺客を集める。途中山中で出会った男木賀小弥太(伊勢谷友介)を加え、13人の刺客が落合宿で斉韶を迎え撃つが、一方の斉韶側も斉韶の御用人千石鬼頭半兵衛が新左衛門の企みに気づき、200人を超える護衛を用意していた。ここに男達の死闘が始まる__。

作品のテーマ

この作品の制作現場は、本当にしんどかったです。
現場が始まる前に、三池監督から「この作品は、男たちの死に様をどう描くかや」と言う話がありました。生き様ではなく、”死に様”をいかに魅力的に見せるか。それが本作のテーマだったと思います。
そしてクランクイン。想像を絶する制作現場が始まりました。
どんどん撮影が進む中、死闘、死闘。(約2か月)

男たちの死に様。

・・・そしていよいよ、ラストカットの撮影。このラストカットは、神様がくれたカットでした。
ぜひ、本編を見てラストカットと男たちの死に様に注目してください。

熱いスタッフ達

特に見た人にとって印象的なのはやはりあの斉韶(稲垣吾郎)のラストではないでしょうか。
あのシーンは全身泥まみれになるため、一発撮りしかできませんでした。そこで現場のテストは助監督が演じることに。キャストが見守る中、助監督の見せた熱演のなんと素晴らしかったことでしょう!!迫真の演技を見たキャストがそれを超える最高の演技を見せたことで、作中でも特に印象的なシーンの1つになっています。(この時の助監督は今、テレビ東京「ガールズ戦士シリーズ」(’16〜’21現在)で監督をやっています。)
他にも山林伐採(チェーンソー)の音止めに行った助監督が迷子になって帰ってこれなくなるなど、いろんな意味で過酷な現場で行われた撮影。スタッフたちの熱い情熱に支えられて完成に至りました。


さくらも公開当時はあの松平斉韶(稲垣吾郎)のシーンが非常に印象的でした。今でもこの映画といえばその場面か跳ね回る小弥太(伊勢谷友介)を思い出すぐらいにさくらにとって特別なシーンなので、現場の話を聞けてとても楽しかったです!
本編を見ていない方はもちろん、見たことがある方も、この記事をきっかけに見返してみてください!

今後も楽映舎の関わった様々な作品について、舎員や舎長にお話を伺ってどんどんご紹介していきますのでお楽しみに〜