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映画レビュー

ラストナイト・イン・ソーホー ~魅惑の60年代ロンドンにようこそ~

こんばんは ヒルズです。
本日は先週公開された映画「ラストナイト・イン・ソーホー」のレビューをお届けします。

「ラストナイト・イン・ソーホー」
日本公開日:2021/12/10
監督:エドガー・ライト
キャスト:アニャ・テイラー・ジョイ
トーマス・マッケンジー
マット・スミス

「ベイビー・ドライバー」から待ちに待った待望のエドガー・ライト監督の最新作「ラストナイト・イン・ソーホー」は、オリジナリティ溢れた1作に仕上がっていた。

あらすじ

田舎町に住むエロイーズは、60年代のロンドンの音楽とファッションに憧れを抱き、ロンドンのソーホー通りに移り住んで、ファッションデザイン学校に通うことになる。エロイーズは不思議なことに毎夜眠るたびに、1966年のロンドンにタイムスリップし、歌手を目指すサンディになる夢を見る。次第にエロイーズはサンディに影響され、自身の姿もサンディに寄せるようになっていき、夢と現実の境目が曖昧になっていくのであった。

本作の見どころ ①エドガーライト監督の演出

エドガー・ライトといえば、「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ 」など、バカバカしく明るいコメディ映画の印象が強い監督だ。コメディ映画といってもこの監督の特徴として、音楽と映像をシンクロさせた演出がある。特に、「スコット・ピルグリム」や「ベイビー・ドライバー」では、その演出が遺憾なく発揮されていた。音楽と映像のマッチングが完璧であり、特に本作は鏡を用いたトリッキーな映像の見せ方が秀逸である。

本作の見どころ ②二人のヒロイン

トーマシン・マッケンジー扮するエロイーズとアニャ・テイラー=ジョイ扮するサンディ。
この2人の登場人物を通して、女性の生きづらさ若者の希望と挫折に、疎外感が描かれる。ただのお洒落エンタメ映画ではなく、意外と物語の根底のテーマは重い内容なので、それなりに見る覚悟が必要なのが本作だ。
重いテーマではあるが、暗く静かな空気感が漂う映画ではない。斬新な映像センス二人の女優の魅力が詰まった作品に仕上がっており、2人とも本当に可愛らしく撮られている。序盤の夢の中、サンディの恋人になるジャックとのダンスシーンは、2人の女優の魅力で溢れている。1カットで撮影された長回し、縦横無尽で動くカメラにトーマシンとアニャが入れ替わり立ち替わりで1人の役のサンディを演じている姿は、監督の演出、カメラワーク、それぞれの女優の魅力が最大限に発揮できていたシーンだろう。

おわりに

ジャンルとしてはサイコロジカルサスペンスであり、目を背けたくなるシーンもある本作。
「サスペリア」でお馴染みの、イタリアンホラーの巨匠ダリオ・アルジェント的な画作りと照明の色合いは、イタリアンホラーへのオマージュとリスペクトを感じられる。
監督の作風に似つかわしくないホラー的演出が多々見受けられるかに思うが、監督の新たなジャンルを開拓したといえる完成度の映画であり、これがオリジナル脚本だというのが驚きである。随所にわたって、60年代の楽曲とファッション、ネオン煌めくソーホー通りの世界に浸れる1作だろう。

最後に
エンドロールと共に流れるとある映像らは、監督の強い思いが込められている。今残しておくべき映像なのだろうと感じた。

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渋谷パルコが現在「ラストナイト・イン・ソーホー」とコラボ中!12月19日(日)まで館内にて本作の撮影時に実際に使用されたコスチュームを展示。テイラー=ジョイとマッケンジーが着用したドレスを見ることができる。
さらに!地下1階のCHAOS KITCHENではQUATTRO LABO、ON THE CORNER Shibuya、立飲みビールボーイでオリジナルコースター付きコラボドリンクを提供。
ご観賞後にはぜひお立ち寄りください!